募集終了2022.01.11

ものづくりで幸せづくり。工場の困りごとを解決し、製造業を根幹から支える

小さなもので言えばスマホやパソコン、大きなものでは車や飛行機。共通しているのは、金属を加工してつくられたものであるということ。これらが完成までに必ず必要なのは、金属を削る「切削」という工程。今回ご紹介する三共精機は、切削工具や測定機を中心にものづくりで使用するものを全般に扱う商社です。

ミッションは、「ものづくりの課題を解決する」。ただ物を販売するだけではなく、生産性の向上や、作業環境の整備などものづくりの現場で浮かび上がる問題の解決を目指し、お客さまのニーズに合わせたソリューション型の提案を実践しています。既存の営業職の概念を取り払い、さまざまなチャレンジをしたいと考える人にはぴったりの仕事です。時代と共に進化するものづくりに関わる仕事は、成長するチャンスがたくさんありますよ。

御用聞きからソリューション型の営業へ

1942年に創業した三共精機。仕入れ先・お客さま・三共精機の「三者が共に栄えるように」という思いを込めて名付けられました。

1955年頃から自動車が普及し、京都にも大手自動車メーカーの工場がつくられます。三共精機は自動車のエンジン部分を加工する切削工具を卸していましたが、次第にメーカーからの要望が多様になり、扱う商材はどんどん増えていきました。当時は、加工や組み立ての際に用いる治具を自社で生産することもあったそう。

扱う商材が豊富になったことで次第に、自動車産業だけでなく、医療、航空機、産業機械などの分野でものづくりを行う大手企業との取引も増えていきました。

代表取締役社長の伊東大介(いとうだいすけ)さんは、家業である三共精機に1998年に入社。2020年には代表取締役に就任しました。入社したばかりの頃は景気が上向きで、「どんなものでもお客さんが買ってくれる」時代でした。

「工具だけではなく、棚から机まであらゆる備品をうちで買ってくれるんです。お客さまに言われるがまま、毎日商品を届けていましたね。でもこんな景気の良い状態は、今だけだろうと感じていたんです。そのうちにネットが普及するようになり、ネットで買えるような商品の注文は急激に減りました」

伊東さんは商品を届けながら、工場での困り事や要望を聞くなど、現場担当者とのコミュニケーションを決して怠りませんでした。

例えば工場の空気が汚れて困っていると聞けば、工場の規模や環境に合った空気を浄化できる装置を紹介し、機械の音がうるさいなら、壁に防音パネルを貼るなど、困りごとを解決するための商品を提案しつづけていました。

「たとえお客さまが現場に満足していても、必ず改善点はあるんです。商品を運びながらも現場の状況をしっかり見て、提案をする。ソリューション型の営業を目指してアプローチをつづけました」

さらに伊東さんは、周囲の反対にもめげず、新しい顧客開拓にも着手していきました。

「顧客に名だたる一流企業がいることにかまけて、ルーティンワークをこなせば良いという考えの社員が多くなっていたんです。上司にも、何の意味があるんだと反対されましたよ。最初の一年はなかなか成果は出ませんでしたが、今ではその時以降に新規開拓したお客さまからの売り上げが、全体の⅓ を占めています」

社内の「横のつながり」を強化

同時に、伊東さんは社内の意識改革に取り組み、会社の事業定義である「ものづくりの課題解決業」を推進していきます。

「インターネットで安く手軽に商品を買えるようになったことで、わざわざ商社を通して買う理由がなくなってしまったんです。それまでは、いい意味でも悪い意味でも御用聞きだったので、僕らの存在意義が示せなくなってしまった。そこで付加価値をつけるために、機械工具商社ではなく、ものづくりの課題解決業を目指すことにしたんです」


これまでは「工具屋さん」としてやってきた社員の意識を変え、風土を作るのは一苦労だったそう。個人プレーの営業チームに互いの情報を共有をする必要性を伝え、「チームとしてお客さまの問題解決を目指そう」と働きかけました。

「私たちが扱う商品は種類も数も多すぎて、すべてを把握するには時間がかかる。だからこそ、営業同士が持つ情報を共有し、得意な部分をフォローし合った方が効率がいいんです。広く浅い知識をもった人がいるより、濃くて深い知識を持った人同士がチームで仕事をした方が、しっかりとお客さまのニーズに応えられる」

現場の問題解決に取り組む

こうした伊東さんの取り組みにより、社内の風土が変わりつつありました。そんな中、入社したのが国内営業部の矢野秀太(やのしゅうた)さんです。前職は美容師でしたが、まったく違う業界で働いてみたいと、この仕事を選びました。会社見学で訪問した時に、明るく笑顔で接してくれる人が多く、会社の良い部分も悪い部分も包み隠さず教えてくれたことが、入社の決め手になったとのこと。

入社時は膨大な商品を覚えることに苦労されたそうですが、8年目の今は現場の課題を加味した上で、商品を提案できるようになりました。

「道具を手に入れただけでは、課題解決には至らないと思うんです。僕らの強みはたくさんのお客さまの導入事例を知っていること。他ではこんな使い方をしてますよ、こんな工夫をされてますよと紹介できます。僕たちが介在する価値は、課題を分析し、それに沿った商品を提案することですから」

さらに現在、矢野さんは工場の作業効率化を促すアプリ開発にも携わっています。これまで、人の手で入力していた測定機などの数値を自動入力にし、大幅に作業効率を上げることができるアプリです。

「アプリの仕様を作るSE(システムエンジニア)とお客さまの橋渡しをするのが、僕の役割です。お客さまの要望を聞き取り、SEに伝える、その逆もしかり。これからは商品を仕入れて売るだけでなく、こういったアプリなどを三共精機で作って売ることができる。もっと多くのお客さまに利用していただけるように、展開していきたいですね」

専門性を高め、唯一無二の存在になる

豊富な商材を抱えることで、お客さまの要望に幅広く応えられるようになった三共精機。しかし、商材が多ければ多いほど個々の知識は浅くなってしまいます。そこで営業の一人ひとりが、各商材の「スペシャリスト」を目指す取り組みがスタートしました。

営業企画部の成宮弘章(なるみやひろき)さんは、入社2年目から精密測定機器メーカーへ出向し、徹底的に画像測定機に関する知識を学びました。画像測定機とは、精密機器の部品が正確な大きさでつくられているかを測る機械です。

「計測方法から、計測プログラムを組むところまで、メーカーのオペレーターの方にマンツーマンで教わりました。まさか営業の私がオペレーターの仕事をするとは思っていなかったので、すこし不安でしたが、半年間の出向の間に習得することができました」

通常であれば、メーカーのオペレーターが測定機を購入されたお客さまに使い方やプログラムの組み方を講習しますが、そのサポートを成宮さんが行うことで、メーカーの負担を減らせるだけでなく、長期的にお客さまをサポートできるようになりました。

「メーカーの講習を受けた人が辞めてしまったり、新人を教育する時間がなかったり。お客さまの状況に応じて、私が対応できれば、お客さまの作業効率もぐっと上がります。また、出向したことでメーカー側に人脈ができたことで、お客さまへのサポート体制もより強固なものになったと思います」

3年目には、同メーカーへ再度出向し、「3次元測定機」のオペレーターの資格も習得しました。専門的な知識を得たことで、営業としてスキルアップにもつながっているそう。

「手作業で測定されていた工場に画像測定導入していただいたところ、時間が大幅に短縮し、生産性があがったととても喜ばれました。高額な機械を購入することに不安を感じられていましたが、弊社の中にあるショールームで実際に機械を触っていただいたり、購入後のサポートがしっかりと受けられる点から、購入を決意していただけたようです」

カタログだけだと伝わらない、商品の良さや使い勝手、そしてメーカーの思い。それをお客さまに伝えるのが使命でもあると成宮さんは言います。

「ショールームにもっと多くのお客さまを招いて、商品のことを知っていただく機会を増やしていきたいですね。社内でも測定機に関する知識を増やせるように、講習会を開きたいと考えています」

夢は海外で活躍するポジション

次にお話を伺ったのは、入社2年目の伊吹(いぶき)ひかるさん。前職はポンプメーカーの営業でしたが、もっと幅広い商材を扱う仕事につきたい、語学を活かせる環境に身を置きたいと三共精機を転職先に選びました。

現在は国内営業部で、商品の知識を学びながら、担当エリア内のお客さまのフォローを行っています。

「多様な商材ごとに講習会があり、そこで吸収した知識をもとに商品をお客さまに提案して購入していただけた時は、とてもうれしいですね。まだまだ知識不足で難しいと感じる部分もありますが、お客さまとコミュニケーションを繰り返すことで、つながりを深めていっています」

わからないことはすぐに先輩や上司に相談できる、風通しの良い環境。海外営業部に相談を持ちかけるなど、部署の垣根をこえて相談することもできます。社長である伊東さんも社長席を設けず、総務や営業部などさまざまな場所で仕事をしています。

「社長と話す機会は多く、『やりたいことはどんどん教えてほしい』と言われているので、いつか海外営業として活躍したいと伝えました。そのためにも前職の経験を活かしながら、今は商品の知識を学んだり、商談の場数を踏むことで、国内営業としてのスキルをあげられるように頑張っています」

長く働ける環境づくり

三共精機では今年からミッション・ビジョン・バリューを社員全員と共有するために、携帯用のカードを作成しました。伊東さんは、「ものづくりで幸せづくり」というミッションを達成するためには、働く社員の幸せづくりも会社の大切な使命だと考えています。

裏面には、個人の今年のテーマが書かれています。

「家より長く過ごす会社で気持ち良く過ごせたら、仕事はもっと面白くなると思うんです。僕らの仕事は、人ありき。自分も幸せでないと、お客さんも幸せにはできません」

基本的に残業はゼロ。介護や子育てなどライフスタイルにあわせて時短やフレックスタイムでの勤務も可能です。また、柔軟な働き方を実現するため、講師を招いてワークライフバランスに関する研修を実施することもあります。それらはすべて、長く働ける環境にしたいという思いから。その結果が会社の利益につながっていくのです。

また、採用する人の性別、国籍、経歴は問いません。面接で重視するのは、あくまでその人の持つポテンシャル。成宮さんのように「こんな風にしてみよう!」と自分のアイデアを出せる人、「将来はこんな風になりたい」と伊吹さんのように目標を持って取り組める人。矢野さんのような異業種からのチャレンジも大歓迎です。

最近では学生アルバイトを採用し、語学を活かして海外営業に取り組んでもらっていると言います。中には、スロバキアの工具商社と取引を成し遂げた方も。

「私たちが目指すのは『未来創造チーム』。創業時はトンカチを扱っていたのに、今では最先端のIOTに関わるようになっています。業界は劇的に変わっていくのに、同じような考えを持っている人ばかりだと良いアイデアもでてきません。外国人も、学生も、工具屋のプロも、いろんな人の知恵が必要なんですよ」

ものづくりを支えて、社会の幸せをつくる

豊富な品揃え、専門性の高い知識を持った商社として多くのお客さまから支持されている三共精機。その地位にあぐらをかくことなく、新しい未来に向けて挑戦しています。

「例えば医療機器が正常に動いているかを確かめる測定機があるのですが、その技術を応用すればヘルスケア商品を開発することができる。お客さまの課題から、この先伸びる市場を想定すれば、僕らの可能性は果てしなく広がるんです」

「お客さまが良い状態でものづくりに取り組める提案を行い、その結果、出来上がった製品で世の中が豊かになる。私たちは直接誰かを幸せにすることはできませんが、日本のものづくりの一端を担っているのだと日々、誇りを持って仕事に取り組んでいます」

現場の課題を解決し、製造業を根幹から支える三共精機。メーカーとお客さま、そしてここで働くすべての社員のために「ものづくりで幸せづくり」を目指して、今日も進み続けます。あなたも三共精機の一員となり、日本のものづくりを縁の下から支えていきませんか。

※本記事はBeyond Career事業にて受注・掲載した求人記事となります。Beyond Careerについてはこちら

▼会社紹介の動画が出来ました。こちらからご覧ください。

執筆:ミカミ ユカリ
撮影:岡安 いつ美

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